【お悩み相談】派遣先に出勤しているが仕事がなく暇

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今回は、お悩み相談です。本ブログのコメントで、現役派遣社員の方からお悩み相談をいただきました。ご本人からご了承をいただけたのでこちらでご紹介いたします。

お悩み

50代女性A子さん。子どもが2人大学生で学費がまだまだかかるので、足しになるようにと派遣で働いています。職場は近所で通勤はしやすいのですが、働き始めて半年が経過しているにもかかわらず、ほとんど仕事がありません。各部署に1,2名程度の派遣社員がいる会社で、部署によっては残業している派遣社員もいますが、ほとんどの派遣社員は同じく暇とのことです。事務職なので最大3年間同じ部署で仕事ができるのですが、私の前に私のポジションに居た派遣社員が、同じ会社の別部署で働いているので相談をしてみたところ、やはりほとんど仕事がなく暇だったとのことでした。何もしないで座っているのは本当に苦痛で、自分が役立たずな気さえしてきます。それでも周囲の正社員は忙しすぎると常に文句を言っています。実際、かなり残業もしているようです。私の前でも平気で多忙について文句を言うので最近とても腹が立ってきて、もう辞めたいと思っています。

お答え

通勤しやすい職場であるけれども、半年間ほとんど仕事がない状態で、それでも毎日出勤しなければいけないのは本当に苦痛だと思います。

まず、仕事が振られないのは、仕事を振るという仕事ができないその部署の上長の責任で、はっきり言ってしまえばそこの上長が無能だからです。あなたは全く悪くありません。

まず、あなたができることをやりましょう。前任者に相談するという行動が取れたのは素晴らしいことです。

次に派遣元の担当者に相談しましょう。派遣社員の場合、職場についての相談は派遣先ではなく派遣会社を通すのが正しいやり方です。派遣先の上長は、あなたには適切に仕事を与えていると思い込んでいるかもしれない、でもあなたは実際にやる仕事がない、という矛盾が発生している可能性があるので、まず派遣元を通して確認しましょう。不満をぶつけるのは抑えめにして、冷静に「半年間こういう状況なので、これが正しい契約状態なのか確認してほしい」と伝えましょう。

派遣元が速やかに対応してくれて改善されるのがいちばんですが、もし派遣元も動きが鈍かったりという場合、次のアクションとして派遣先のいちばん話しやすい人(正社員でも派遣仲間でも)に感情を抑えつつ冷静に今の状況を相談してみましょう。何らかの突破口が開けるかもしれません。

適切な相談相手もおらず改善の見込みがない場合、別の派遣会社に登録し、今の仕事はキープしたまま次の働き先を模索しましょう。もしガッツリ働く気持ちがあるなら、派遣ではなく転職エージェントへ登録し正社員転職もありだと思います。もし良さそうなスカウトや求人があれば、暇な仕事なので遠慮なく休みを取り、果敢に面接を受けましょう。今は人手不足です。70歳を超えた人もアクティブに働いています。年齢などは気にせず積極的に動きましょう。

次に仕事がない状態を割り切って、自分のために時間を使うという手もあります。もしかすると、あなたに与えられた職務はとりあえず職場に毎日出勤することだけなのかもしれないので、それさえしていれば給料がもらえているのであれば、あとは時間を有効に使うことを考えましょう。

もし何か勉強していることがあれば、事務職で使用するPCがあると思うので、仕事をしているスタイルでガンガン勉強するのもアリです。例えば、英語を勉強しているのであれば、英文サイトを見てどんどん読解していくのもよいでしょう。また、通信制大学でレポート作成の必要があるなら、まず情報収集が必要なので、使えそうな情報をネットで集めるという作業だけでも就業時間内にできるとかなりの時間節約になります。

また事務職であれば、職場の業務改善案を勝手に提案するのもアリです。些末なアナログな作業というのはまだまだ残っているので、例えばその職場でGoogle Work Spaceを導入しているのであれば、自動化プログラミングの手法などは、ネット上にたくさん情報があります。もしこういう作業が苦でなければ、どんどん自動化ツールを試し、うまくできたものは、気前よく置き土産として今の職場に置いていってあげてもいいでしょう。自身のスキルも向上するので、一石二鳥以上の価値があります。次の職場、もしくは副業などでもそのスキルは活かすことができるでしょう。

さらにブログなどを個人で解説している場合は、ドキュメントソフトを使用して記事作成を行いましょう。文書の作成は仕事をしているように見えるので、おすすめです。

その後

A子さんからその後のご連絡をいただくことができました。

A子さんは、派遣会社に相談したものの初めは反応が悪く、歯がゆい思いをしていたそうですが、しばらくして再度連絡があり、もう少し派遣先にプッシュしていただけるとのお返事をいただけたとのことです。今後の改善の兆しが見えて嬉しそうでした。

またA子さん自身、同じ職場の派遣の前任者やその同僚の方などにも相談をし、さらに派遣先の話しやすい人にも仕事がなくて暇である旨を伝えたところ、少しずつ業務をもらえるようになったとのことでした。以前は暇すぎて寝てしまうこともあったそうですが、最近は仕事が少しずつ増えてきて、時間があっという間に過ぎるとのことでした。

まとめ

ご相談を受けてから、その後の経過を伺うまでたった1週間ほどでしたが、劇的に環境が変わっていてとても驚きました。

A子さんの素晴らしいところは、腐らずにご自身で行動を起こしたというところです。また、派遣元に相談して初めはいい反応が得られなくても諦めず、次の行動を起こすことができていて、非常に前向きに行動されている様子が伺え、周囲もその熱意に動かされた部分もあるのではないかと思います。

派遣社員は3年でいなくなるから、などとあまり仕事を教えない職場もまだまだ散見されます。しかし人は本当に貴重で、その人をどう有効に活かすか、そして派遣、正社員、年齢や性別などの属性に関わりなく、一緒に働く人から学べることはたくさんあります。

私も派遣社員として働いた経験がありますが、同じ派遣の方をお話しすると、皆さんとてもプライドを持って働いていらっしゃいますし、スキルも高いし何よりとても仕事熱心です。派遣先は有能な派遣社員を積極的に社員に招聘してよいと思いますし、派遣元は優秀な派遣社員が派遣先に取られたり、転職しないよう賃金を上げたりサポートを手厚くする必要が出てくるでしょう。今は、優良な職場も人が集まらない時代です。優秀な人は争奪戦なのです。

A子さんの今後のご活躍を応援したいと思います!

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