数年前、子どもが小学生だったころなので明らかにコロナ前でしたが、LINEの社員さんによるオンラインではない出前授業を受講する機会があり参加したところ、とても学びが大きかったので、紹介させてください!
この記事は以下のような人におすすめ!
- 子ども向けイベントの企画を担当している人
- 大人向けの集まりで万人が学べるネタを探している人
LINEの出前授業とは
サイトを確認したところ、出前授業にもいろいろあるようですが、私が受講したのは「情報モラル敎育」だったようです。
2023年現在は、オンライン授業のようですが、私が受講したのはオンサイト(直接対面形式)でした。
子どもと一緒に大人も学べて、自分が思っている「普通」と他人が思う「普通」が違うという当たり前のことに気づくことができました。
文字で読めば「そりゃそうだろ」「そんなこと知ってるよ」と思うことも、同じ空間で他の人との感じ方の違いをリアルに体験するということが、とても新鮮で貴重な経験でした。
私が参加した時の内容
当時子どもが通う学童保育の役員をやっていて、休日に地域の学童が集まり、子育てについて勉強会をやるというイベントがあり、そこで参加しました。正直役員でなければ参加しないイベントですが、せっかく参加しているので面白そうな企画に参加してみたいと思い、LINE講習に出ることにしました。
私が受講した時は、わざわざ地方の僻地に、LINEの優秀な社員さんが来てくれて、オンサイトで授業をしてくれました。
子どもも大人も一緒に参加して学ぶスタイルでした。
時間は60分ほどだったかな。
子どもが7,8人。大人も10名程度。LINE社の講師役の方は1名でした。
まず、講師の方はLINE社がどういう思いでLINEというアプリを作ったのかという話をしてくれました。
それは、2011年の東日本大震災で大切な人と連絡が取りづらくなってしまったという経験から、こういうときに連絡が取れるサービスを作ろうという思いで作ったとのことでした。
また、このアプリを使って楽しいコミュニケーションをしてほしいという思いも語ってくれました。
だから、いじめなどでLINEが使われるのは本当に悲しいとのことでした。
実際にLINE社の人がこうして伝えてくれることは本当に重みがある言葉でした。
そして、授業です。
まず「辛い料理」と言われた時、どんな料理をパッと想像するか、というお題がありました。
「カレー」が多かったのですが、「麻婆豆腐」という人もいました。
正解はなく、「辛いもの」と言われた時に連想するのは、人によって違うよねというウォーミングアップ的お題です。
私が印象深かったのは次の「遅い時間とは何時か」というお題です。
私は「夜9時」を過ぎると「遅い時間」と考えます。
当時、小学生を育児中だったこともありますが、夜9時はもうそろそろ寝る支度をする時間で、大人でも夜9時はそろそろ本日終了という気持ちになる時間だろうと私は思ってます。
しかし、これが人によって本当にバラバラでした。
まず子どもたちのほうが大人より、より遅い時間を連想したことに驚きました。
「夜11時」が遅い時間と答えた子もいました。
また、大人の中にも「夜8時」が遅い時間と答えた方もいました。
これを聞いて私はとてもハッとしました。
「いや、8時は遅くないだろう」と私は思ってしまったのですが、でもこの方は遅いと思っている。
例えば、夜9時は遅いと思っている私は、夜9時以降に平然とLINEを送られてきたら「こんな遅い時間になんだろう。急ぎの用事かな」などと思ってしまうし、場合によっては不愉快に思うこともあるだろう。
でも、私が8時過ぎにこの方にLINEするときは、私は遅い時間だと思ってないので、平然と送ってしまうだろう。そしてこの方に「こんな遅い時間に何かしら」と思わせてしまう。たいした内容でもないのに。
私は反省しました。
私はIT業界の経験が長く、そのため一般の人よりITリテラシが高い自負がありました。
特にビジネスシーンでのメールを書かせたら一級品だと思ってますし、やりとりのタイミングも顔が見えなくても、お互い気持ちよく仕事ができる最大限の心配りができていると思っていました。
が、しかし、夜8時を遅い時間と思っている人の存在に気づいていなかった。
気軽に送れるLINEではあるけれど、やはり相手の時間を考える必要はあります。
「普通」は人それぞれ違う。
私はこのとき強烈に学ぶことができました。
LINE講習に出て本当によかった!と今でも思っています。
他にも、全員参加型の当事者意識が持てる様々なワークショップ的な内容があり、どれも本当に私は学びが大きかったと感じています。
その後、家族や友人など、いろんな人に「すごくよかったよ」と伝えています。
大人でも明らかにリテラシが低い人がいる
LINEは簡単に操作できるので、アプリさえ設定できてしまえば、誰でも使うことが可能です。
改めて使い方講座などを受講している人はほとんどいないでしょう。
ただ、操作方法だけでなく、相手を思いやって楽しくコミュニケーションを取る、という考えを持って利用している人はどのくらいいるでしょうか。
私がLINEを利用し始めたのは大人になってからですが、大人でもLINEを誤って利用して、故意に相手を傷つけるツールとして利用する人に遭遇したこともあります。
こういう人にこそ、LINE社の方から直接LINEというアプリにこめた思いを聞いてほしいと思います。
私たちはLINEを使わせてもらっているユーザとして、敬意を持って使う必要があると思っています。
LINEというツールの向こう側に作った人たちに対しての敬意を持てば、LINEを使って誰かを傷つけようなどとは絶対に思えないはずです。
LINEを使っていて、会話を終了させたいのに相手がなかなか終了しそうもないとき、というシチュエーションについても講習の時に話し合いました。
これも、相手を思いやることができれば「遅い時間だから」「もう終了したそうだな」とか考えると思うのですが、片方がそういう考えがない場合は難しい状況になります。
LINE社の講師の方もおっしゃってましたが、終了したい時は終了をほのめかすスタンプで返すことが一般的だそうです。
なので、スタンプが返ってきたら「会話を続ける意志がない」と判断し、潔くこちらも終了スタンプを返す、というのがスマートだと私は考えています。
ときどき話が盛り上がり、テキストを送り合うことが面倒になって、LINEの通話に切り替える人もいます。こちらもその気なら問題ないのですが、「え、もう夜10時過ぎてるけど」と私などは思ってしまうので、こういう場合も相手を思いやることが必要でしょう。
LINE通話が長くなってもう切りたいなと思って、こちらの返事は適当な相槌でも、相手がノリノリで一方的に話し続けてなかなか切るタイミングがない場合の私の必殺技は「バッテリーがもうない」です。
バッテリーにつなげばいいだけの話ですが、「あ、ごめん、なんか途切れ途切れでよく聞こえない。見たらバッテリーがあと2%しかない。切れちゃうかも」と言うと、しゃべり続けていた相手もさすがに「あ、わかった、またね」となります。
子どもたちは、学校などでSNSの危険性を含めたリテラシ教育を受けているようですが、大人はなかなか受ける機会がありません。
これまでの人生経験から最大限相手を思いやること、これを肝に銘じていればそこまで卑劣な行為をLINEを使って行うことはないはずですが、自分が思いもよらないところで相手に負担を感じさせてしまっていることもあります。
それに気づくためにも、講習を受ける機会があればぜひ一度参加してみることをおすすめします。
LINEは楽しいコミュニケーションのためのツール
メールが登場した時もなんて手軽なんだ!と感動しましたが、LINEはさらに手軽で、これが自分の子どもの時に出会ったら、楽しくてずっと使い続けてしまっただろうと容易に想像できます。
私が子どもの頃は、かわいいメモ用紙に手紙を書いてかわいらしく折って友達に渡す、みたいなことを頻繁にしていました。あとは、家の電話での長電話です。よく親に怒られました。
これがLINEであれば、非常に手軽に親に怒られることもなく友達とやりとりできてしまう。
きっと夢中になって使ってしまったでしょう。
手軽に使える一方で、ちゃんと読んでくれたのか、読んだのになぜ返事がないのか、などヤキモキすることも多くなったのも事実でしょう。
手紙でも返事がなければそわそわしますが、ある程度のタイムラグは承知の上なので、LINEよりは心の負担は軽かったのではと思います。
楽しく使ってほしいというLINEで楽しくない思いをしないためにはどうすればよいか。
私なりに考えた答えは、LINEで行うことはコミュニケーションなので、LINEを使わないコミュニケーションと同じ考え方です。
要は、相手を尊重し、そして相手も自分を尊重してくれているか感じ、もし相手が自分を蔑ろにしているのであれば、距離を置く。リアルの場合と同じです。
あまりにひどい人であれば、LINEではブロックができます。機能を利用しましょう。
楽しいコミュニケーションが取れる相手とだけやりとりすればよいのです。
仕事でグループLINEなど使っている場合も、仕事として割り切って仕事仲間を尊重するやりとりをすればよいでしょう。
自分が負担に感じるコミュニケーションは楽しいコミュニケーションに反していて、これはLINE社の思いを踏みにじっています。
楽しくコミュニケーションがとれる相手とだけ付き合っていく。
これでOKです。
まとめ
LINEはとても便利ですが、使い方を誤ると相手に負担を与えてしまうツールでもあります。
しかし、LINEは「楽しいコミュニケーションをとってほしい」という思いをこめて作り出されたものなので、負担を与えるものであってはなりません。
負担を感じたら距離をおく。
場合によってはブロックする。
相手を尊重し、そして自分も尊重されているか。
LINEを使わない場合のコミュニケーションと同様に、自分の思いを大切にして、楽しいと感じることができるやりとりができるといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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